「らびーず倶楽部」 歴史探求&食いだおれ部

【歴史探求&食いだおれ部】2/23大阪府唯一の重要伝統的建造物群保存地区「富田林寺内町」を歩く

【歴史探求&食いだおれ部】2/23大阪府唯一の重要伝統的建造物群保存地区「富田林寺内町」を歩く イメージ画像

  2月23日(金・祝)前日の予報が外れて小雨の降る中、近鉄富田林駅を午前10時に出発。私(栗山)の友人で、寺内町で住居兼設計事務所を構え、町並みを生かした新築や改装をいくつも手掛けてきた、建築家の横関さんの案内で、大阪府で唯一の重用伝統的建造物群保存地区「富田林寺内町」を歩いてきました。寺内町とは、室町時代中期以後、一向宗徒が建設した集落をいい、富田林は永禄3年興正寺の証秀上人が寺内町を開いたことに始まります。東西約400m・南北約300mで、中心に御坊(興正寺別院)が配され、周囲には土塁を巡らせ、その外側には竹が植えられ、4ヶ所の出入り口には門が設けられていました。町内は六筋七町の碁盤目状に町割りが施され、道路は敵から身を守るため、交差点をずらす「当て曲げ」により見通しが妨げられています。寺内町のメインストリート「城之門筋」は「日本の道百選」にも選ばれており、左右に町家が並び電柱のない景観は、まるで時代劇のセットに入り込んだかのようです。内部を見学できた旧杉山家住宅は、国の重要文化財に指定されており、17世紀後半の建築を今に伝えています。杉山家は富田林寺内町造営の中心であった八人衆の筆頭年寄の家柄で、河内酒造業の肝いり役を務めた大商家でした。町家でありながら農家に類似した平面構成を持ち、寺内町最古・最大の規模を誇ります。座敷も美しく質的にも優れた町家建築として貴重な歴史遺産です。NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」のロケ地としても使われました。その他、旧田中家住宅の内部も見学、数多くの町家が並ぶ道筋を、横関さんの詳しい解説を聞きながら堪能しました。途中、横関さんの事務所「路地のある寺内町の家」も特別に見学させてもらい、お茶をいただき一服。最後は、明治初期より大阪・南河内地区を中心に銘酒「万里春(バンリノハル)」で知られる造り酒屋であった万里春酒造が昭和50年代末に廃業した酒蔵をリノベーションしてビール醸造所+ビアホールとして復活させた「バンリノハルビアホール」でランチをいただきました。参加者は男性6名女性5名の計11名でした。